2年前、隣町の釣具店の中古コーナーに惹かれるフライロッドが1本ありました。8'6"・#4指定のその竿は個人の方がビルドされたようでお世辞にも綺麗とは言いにくい出来栄え。竿をつないで振るとこれまたなんと言うか・・・、モッサイ。アクションには色んな言い方がありますが、この竿はモッサイという言葉しか浮かびませんでした。では何でこの竿に惹かれたのかというと、つなぎ数が3ピースだったからです。
私は3ピースが好きです。竿を一寸かじった人は3ピースはアクションの要の真ん中にフェルールが来ないし、トップ・ミドル・バットと分けてアクションを作りやすいなどとのたまいます。でも、今の技術ならど真ん中にフェルールが来ようが、変なところにフェルールがあっても関係無しに素晴しい竿を作り出せます。
私は上記のようなことはちぃ〜っとも思ってません。私が3ピースが好きな理由はただ一つ、「カッコイイ」と思うからです。3本になっているのが何か良いのです。魅力的なのです。割り切れないところが良いのです。てなわけでただ3ピースだからという理由で件の「モッサイ」竿を購入してしまいました(値段も格安でしたし)。
家に帰ってコスメと塗装をはがし、素のブランクに戻して改良の始まりです。まずはモッサイ感を無くす為に少し長さを詰めてやります。一番簡単なのはバットかトップを詰めればいいんですが、それだと3ピースの意味が無い。面倒ですが、各セクションを少しずつ詰め、フェルールのすり合わせを行なって8'4"にしました。次にバットを補強して竿に張りを持たせます。ややパラボリックでミディアムアクションの竿に仕上がりました。
ガイドをつけて#4を乗せてみます。元々を考えればグンと良くなりました。後は実釣で使い改良点を探す事にします(フィールドで使わないと見えてこない部分て意外とあります)。昨年使ってみた感じは#4だと私が好きな15ヤード〜20ヤード付近で少し物足りない感があり、夏の終わりに#3が乗るようにガイド位置を変えて見ました。そして秋の釣りで使うと、これがバッチリ。タイトなループでイメージ通りの釣りが出来ました。
シーズンオフに塗装をして完成させようと思ってほったらかしておいたら、あっという間に解禁が近づいて来ちゃいました。大慌てでブランクをブラウンのスケルトンに塗装して組み上げました。リールシートは今では入手不可なストラブル社のウィンストンモデル。フィーラーもゼブラウッドですから、もうウィンストンそのもの(塗装をグリーンにして、縄目チェックを使いラッピングを同じにすればもろウィンストンに出来ますが、それは止めました)。
ネーミングをどうするかで迷い、そこは後でも仕上げることが出来るから当分は保留です(Factory haruではそのまんまだし、Haruだけでは面白みがない。敬愛するトムモーガンにあやかってHaru"s Favorite?、高原川メインで使うからHigh Land River?、何かカッチョいいのが思いつくといいんですけどね)。
今年の本流釣りで活躍間違いなし。